今回からは投資信託のことについてより詳しくお話ししていきます。
まずは投資信託の仕組みについてです!
投資信託ってどういう仕組みなの?
こちらの記事で、投資信託は「金融商品の詰め合わせ」だと書きました。
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具体的にどんな商品なのか詳しく仕組みを見ていきましょう。
仕組みを知ろう!
投資信託に入っているのはいろんな国のいろんな株、債券、不動産、コモデティ(金や大豆などの商品)などの金融商品です。
これらは、投資信託を買わなくても私たちが個別に買うことも出来ます。
それぞれを買ったり売ったり、または保有しっぱなしにして利益を増やしている人もいます。
が、これらを買うにはとても資金がいります。
数万、数十万、何百何千万・・・・
資金のない個人では買うのが大変すぎて分散が出来なくなってしまいます。
また、日本やアメリカの株や債券は買いやすいですが、その他の国の株とかになると一気に難易度が上がります。
そもそも個別に株などを買う時点で、かなりの分析が必要となります。
投資信託は運用してくれる会社が私たち個人のお金を集めています。
そしてその集まったお金で私たちの代わりに株や債券などをまとめて買ってくれます。
私たちは買った金額に応じて「1口」という単位で投資信託を保有することになり、その利益や分配金を得ることが出来ます。
そして投資信託には3つの会社が関わっています。
それぞれの会社の役割と意味
投資信託に関わる3つの会社
販売会社
私たちからお金を集めたり、売った時の利益を支払ってくれたり、分配金を支払ってくれたりする、いわば「投資信託の窓口」です。
販売会社は私たちの口座を管理してくれたり、投資信託の情報を提供してくれたり、質問・相談に乗ってくれたりします。
銀行や証券会社がこれですね!
この会社によって、後にお話しする購入時手数料が変わってきます。
運用会社
投資信託を作り、方針を決めて運用してくれます。投資信託の主役です!
「〇〇アセットマネジメント」や「〇〇投信」という名前がついてることが多いです。
この会社によって信託報酬が変わってきます。また、アクティブファンドに投資するときには、この会社をよく選ぶ必要があります。
信託銀行
私たちのお金を管理し、運用会社からの指示に従って実際に株や債券、不動産などに投資してくれます。
どんな費用がかかるの?
どんな投資をするにしても、大事なのは手数料=費用です!
投資信託には主に3つの手数料がかかります。
これらは知っておく必要があり、またよく吟味する必要もあります!
購入時手数料
買うときに販売会社に支払う手数料です。
ネット証券会社だと無料のものも多くあります。また、ネット販売か対面販売かで手数料がかかるかどうか分かれていたりします。
まったく同じ投資信託を買う場合でもこの手数料が違う場合があるので、確認が必要です。
信託報酬
投資信託を保有している間ずっと払っている費用です。運用管理に使われる手数料で、これが高いものは資産が増えにくいため、よく確認することが必要です。
信託財産留保額
投資信託を売るときにかかる手数料です。販売・運用会社に払うものではなく、投資信託の売却にかかる手数料をその投資信託を保有している他の投資家の人に負担させないために払う手数料です。
この手数料がかからない投資信託もたくさんあります。
投資信託で利益が出るってどういうこと?
投資信託が利益が出る方法は2つあります。
1つは売った時に投資信託の値段が上がっていることによる売却益、あとは分配金です。
投資信託の値段があがるということは、投資してる先の会社の株や債券や、不動産などの価値が上がるということです。
もちろん価値が下がれば、損失が出ます。
投資信託の値段は、「基準価額」という言葉で表されています!
もう1つの分配金は、投資信託を保有している間に受け取れるお金です。
イメージとしては、利息みたいな感じでしょうか。
ただし、投資信託の分配金は純粋な利益から配分されているわけではなく、投資信託の資産を切り崩しながら投資家に配分されているものも多くあるので注意が必要です!
分配金が出ない投資信託も多くあり、その方が資産が増えます。
どんな風に値段が決まるの?
株の値段だと市場が開いている=取引出来る時間中は常に値段が変わっています。
が、投資信託の値段が変わるのは1日1回のみです!
投資信託にはたくさんの株や債券などが含まれていて、それぞれ値段が違うし投資信託が持っている株数なども違ってくるわけです。
なので投資信託の値段を決めるにはそれらを集計して計算する必要があり、そのため値段が変わるのは1日1回のみになります。
具体的には、それぞれの株の終値(その日ついた最後の値段)と投資信託が持っている株数を集計したものに、持ってる株による配当や債券の利息などを加え、そこから手数料を引いた「純資産総額」を出します。 この「純資産総額」をその投資信託が何口(口は投資信託の単位)で割られているのかという総数の「受益権総口数」で割ったものがその日の基準価額になります。
が、まあここは覚えなくて大丈夫です!
どちらかというと、この値段が決まるのが1日1回であるが故に、注文してから約定(注文に沿って買ってもらうこと)までにタイムラグが生じることは知っておいたほうがいいと思います。
株であれば市場が開いている時間に取引注文を出せば、だいたいすぐに約定します。
ですが投資信託は、値段が決まるのが1日1回のため、約定するのは市場が閉じて基準価額の計算が終わった後です。
だから例えば日経平均などの動きを見ていて、今下がってる!と思って注文を出しても、リアルタイムでは約定しません。
タイミングを見て売買するのは難しいですね!
また特に海外に投資する投資信託だと、約定が注文を出した翌営業日の終値による基準価額で行われたりします。
投資信託は元本割れする可能性がある
今まで投資信託のいい面ばかりお話ししてきましたが、投資である以上、投資信託も元本割れはあります。
特に最初の5年間くらいは元本割れする確率が高くなります。
暴落はちょこちょこ来ますし、10年に1回くらいは大暴落が来ています。
そのためそのタイミングで大幅に元本割れしてマイナスの数字が膨らんでいく・・・ということは高確率で起こります。
これを十分に理解しておかないと、いざマイナス表示で日々減っていく資産を見たときにショックを受けてしまうと思います。
けれども投資信託は、暴落して基準価額が下がったときにいつも通りに購入を続けることによって、将来基準価額が回復したときに資産を増やす投資方法です。
なので元本割れしようがどれだけ資産が減ろうが、暴落は将来の武器になるのです。
最初に正しい商品を選んでいたら、恐れる必要はありません。
次回はここらへんのことをもう少し詳しくお話ししますね。
今回のお話はこれでおしまいです。