ここからは投資信託の中身による違いについてお話ししていきます!
長くなるので分けますが、今回は資産による違いについてです。
投資信託では様々な資産に投資をしています。
株、債券、不動産、コモディティ・・・これらの分類のことを資産クラスといいます。
投資信託の運用では資産クラスの分散も重要となってきます。
それぞれの違いと特徴を見てみましょう!
株
投資する上での代表格です!
そもそも株とは、企業が会社を大きくするときや、新しくサービスを始めるときに、手元のお金では足りない分をいろいろな人から調達するための手段です。
お金を出してもらったかわりに、企業は株式という証券を発行します。
そして出してもらった金額に応じて、経営に参加出来るようになったり、利益が出たときは配当を貰えたりします。
株が上がっていく要因は、企業の業績が好調、業績見通しが良いなど、企業が成長し人気が出たためです。
なので投資信託でさまざまな株を組み入れたものに投資するということは、たくさんの企業の、ひいては経済の発展に投資するということです。
株をメインに組み入れた投資信託の特徴は、
「一番上昇していくが、値動きが激しい」です!
私たちの資産を増やしてくれる中心となってくれるものは、なんといっても株をメインとした投資信託です。
「どれくらい増えそうなのか?」は期待リターンという指標で表されます。
株はその期待リターンが一番高いんです!
期待リターンに関する詳しい説明はまた今度するとして、株をメインとした投資信託の場合、年金運用機関であるGPIFの資料によると国内の株の期待リターンは+5.6%、外国の株の期待リターンは+7.2%となっています。
つまり1年後に国内の株なら5.6%くらい増えている可能性が高くて、外国の株なら7.2%くらい増えてる可能性が高いということです。
ただし、期待リターンが高い分、リスクも高いんです。
リスクは、その投資対象に投資したときに1年後にどれくらいまで増えたり減ったりする可能性があるのかというのを表しています。
リスクの数字が高ければ高いほど、大きく増える可能性もあるけど逆に大きく減らす可能性もあるということを知っておいてください。
では国内株のリスクはどうなっているかというと、23.14%、外国株のリスクは24.85%です。
これはとても高い数字です!
こんな風に株をメインとした投資信託は資産形成の上では攻めという役割を果たします。
債券
投資を始めるまで債券という言葉はあまり馴染みがないのかなと思います。
私も、まったく知りませんでした。
債券とは借金のこと、つまりお金を貸している状態のことです。
国や地方公共団体や企業がお金を必要としたときに、投資家からお金を借りて集めたりします。
その時にお金を借りた証明として債券を発行し、お礼として利子を払います。
借りたお金は満期になれば返してもらえます。
また、満期を待たずして投資家がお金を必要とした場合には、その時の価格によって債券を他の投資家に売ることも出来ます。
債券も株と同じように値段が変動しているんです。
債券をメインとした投資信託の特徴は、
「あまり増えないが値動きは小さい」です!
債券は暴落時も株ほど大きく価値を落としません。
その代わりあまり大きく増えません。
期待リターンとリスクを見てみましょう!
債券の期待リターンは国内の債券で0.7%、外国の債券で2.6%です。
リスクは国内の債券で2.56%、外国の債券で11.87%です。
株に比べるととても数字が小さいですね!
このように債券は株に比べてとてもマイルドな動きをするため、資産形成の上では守りの役割を果たします。
不動産
さまざまな不動産に投資している投資信託もあります!
不動産に投資する投資信託はREIT(リート)と呼ばれます。
投資家から小口のお金を集め、それを複数の不動産に投資して家賃収入や売却益を投資家に分配しています。
日本の不動産の投資信託はJ-REITと呼ばれています。
リターンやリスクはあくまで過去15年間の実績とはなりますが、リターンは+4.8%、リスクは19.2%です。
一応、私はリターン3~4%くらいで考えています。
債券よりは動きは激しいですが株よりもマイルドになっています。
ただし、暴落時に「REITは株よりも暴落する」とも言われています。
今回のコロナショックでも、J-REITの下落幅は日本株、米国株などを抜いて1番でした。
大半の本では投資信託による長期投資の基本は、株と債券への分散と書かれています。
株と債券で最低限の分散は出来ていますし、シンプルで分かりやすいです。
それでも大丈夫ですが、私自身は今後がっつり投資へお金を回していくので、一部J-REITも保有するつもりです。
REITの魅力は、リターンが家賃収入などの配当からまかなわれているため、比較的安定していることです。
資産暴落時の”ある程度”安定した配当収入と、今後株が右肩上がりに成長しなかった、低迷した場合に備えてのリスクヘッジとしての保有を考えています。
コモディティ
原油や金、小麦など、実物に対して投資をしているのがコモディティ投資です。
メリットとしては、インフレに強く、分散に繋がることです。
デメリットは手数料が高かったり、配当がなかったりすることですね。
コモディティはそれ自体が配当などで資産を生み出すわけではありません。
コモディティに投資するかどうかはけっこう意見が分かれていたりして、各個人の判断になるかと思います。
無理にする必要もありません。
私としては金への積立投資は今後するつもりです。
金は株が安定しているときに価値が下落し、暴落しているときに高騰します。
そのため株が安定しているときに金を積み立て買い付けしていき、高騰したら一部ずつ売却するというのを今後やっていこうと思っています。
まとめ
投資信託積み立ての基本は株と債券を組み合わせることです。
その他の資産クラスについては、また勉強が必要です。
ただバランスファンドといういろいろな資産を組み入れている投資信託もあるので、それを保有すれば勝手に分散してくれたりもします。
期待リターンとリスクで計算をすれば、株に100%全て投資する方が債券に分散するよりも増えるという結果が出ます。
それでも債券を組み合わせる理由はリスクを下げて、損益を少しでも安定させるためです。
株に全て投資していたら暴落の時にはひどいダメージを受け、回復にも時間がかかります。
下手したら数年間かかるその期間を、私たちが不安にならずに過ごせるようにリスクはある程度下げていなければなりません。
ここらへんのこともまた今度詳しくお話ししますが、お金は寝かせて増やしなさいの著者である水瀬ケンイチさんはすでに18年間この方法で積み立てをし続けていらっしゃいます。
ブログ「梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー」やTwitterはとても参考になるので是非覗いてみてください。
今回のお話しはこれでおしまいです。